老人ホームで快適生活を送るためのおすすめグッズ

介護が必要な方が安心して過ごせる住まいである老人ホーム。家族が入居する際に、どんなものを用意すればいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。日常生活に欠かせない持ち物のほかに、心身の状況に合ったものや気分転換できるようなグッズを用意することで、自分らしく過ごせる居心地の良い環境を作ることができます

この記事では、老人ホームでの日常生活に必要な持ち物や快適な生活を送るためのおすすめグッズについて紹介します。ご家族の老人ホームへの入居準備をされる方や差し入れなどを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

老人ホーム入居時に欠かせない持ち物

老人ホーム入居時に欠かせない持ち物

老人ホームでは、ベッドやタンス(クローゼット)などの家具は揃っていますが、生活に必要な持ち物は家族が用意する必要があります。ここでは、老人ホーム入居時に欠かせない持ち物についてみていきましょう。

 

衣類・タオル

更衣に介助が必要になることもありますので、伸縮性や安全性、快適性を考慮した本人のADL(日常生活動作)に合った衣類を用意しましょう。

高齢になると体温調節が難しくなるため、ガウンやカーディガン、ひざ掛け、レッグウォーマーなど調節できるようなグッズがおすすめです。タオルは、収納スペースを考慮し、フェイスタオル・バスタオルなどを用意しましょう。

 

外履き用と内履き用の2種類が必要です。

サンダルやクロックス、紐靴などは転倒のリスクがあるため避けた方が良いでしょう。着脱しやすいマジックテープ式の介護用シューズなどがおすすめです。

 

洗面用具・身だしなみグッズ

歯ブラシや義歯ケースなどの洗面用具や身だしなみを整えるヘアブラシや手鏡などは、老人ホームでは用意されていないところがほとんどです。

自宅で使い慣れたものを用意しましょう。

 

食事グッズ

食事の際に使用する箸やスプーンなどのカトラリーや食器は、老人ホームによっては用意されている場合があります。

しかし、ベッドで水分補給するためのストロー付きのコップや自助具、使い慣れたものがある場合は持参しましょう

 

老人ホームで快適な生活を送るためのおすすめグッズ

老人ホームで快適な生活を送るためのおすすめグッズ

老人ホームでの生活には上記で説明したグッズ以外に、より快適に過ごすためのグッズがあります。ここでは、老人ホームで快適な生活を送るためのおすすめグッズを8つ紹介します。

 

時計

老人ホームで生活をしていると時間の感覚が分かりにくくなり、昼夜逆転になる方もいらっしゃいます。

大きな文字盤の置時計を用意すると、時間を認識しやすいですね。また、日付や曜日も確認できるデジタル時計であれば、生活リズムの安定につながるでしょう。

 

カレンダー

季節感のある生活を送るためには、日付や曜日が確認できるカレンダーは必須アイテムです。家族の面会日やイベントを書き込めるタイプだと、予定を楽しみに日々を過ごすこともできますね。

 

クッション

老人ホームでは車椅子やベッドで過ごす時間が長いため、身体的な負担がかかりやすいことがあります。

クッションを用意することで、腰痛や褥瘡(床ずれ)、浮腫みの予防が期待できます。車椅子で使用する場合は、通気性や体圧分散に優れた車椅子専用のクッションがおすすめです。

 

加湿器

加湿器は、老人ホームの空調や乾燥した空気による肌の乾燥防止やインフルエンザなどの感染症予防が期待できます

フロアに設置されている場合もありますが、居室内で使用することで就寝中の室内環境を快適に保つことができます。安全性や衛生管理のしやすさを考慮して選びましょう。

 

趣味・娯楽グッズ

趣味、娯楽グッズ

老人ホームではイベントやレクリエーションが実施されますが、ご自身に合った趣味や娯楽グッズがあれば、より充実した生活が過ごせるでしょう

編み物や手芸、読書、クロスワードパズルのほか、テレビやラジオ、小型のCDプレイヤーなどがおすすめです。ただし、電化製品については施設のルールやスペースの制約があるため、持ち込む前に事前に確認することが大切です。

 

家具類

ベッドやタンス以外の家具が設置されていない場合は、椅子やソファ、小さめのチェストなどがあると、居室内でより快適に過ごせるでしょう。さらに、愛用していた家具があると、住み慣れた自宅での生活環境が維持されやすく環境の変化を最小限にできます

事故を防止するために安全性の高いものや使い慣れたものを選ぶことが大切です。ただし、老人ホームの居室は生活スペースが限られていますので、大型の家具類でなく省スペースものを選び、持ち込みが可能かどうか事前に施設に確認しましょう。

 

家族写真・作品・絵画など

居室の壁はホワイトが基調な場合が多いため、寂しさを感じる方もいます。

家族写真やお孫さんが描かれた絵、手紙、色紙など、家族を身近に感じられるグッズや制作した作品などを壁に飾ることで彩りある生活空間になり、より安心して過ごせるかもしれません。部屋の雰囲気を明るくしたり、季節に合わせて貼り換えたりすることで季節感を味わうこともできるでしょう。

 

ベッドサイドポーチ

ベッド上で過ごす時間が長い方や動作がしんどい方におすすめなのは、ベッドサイドやベッド柵に取り付けられるポーチです

ティッシュやメガネ、リモコン、ペンなど手の届く位置に必要なものをすっきり収納できるため、転倒予防にもつながります。

 

愛着のあるグッズなどを中心に

老人ホームでの日常生活に必要な持ち物や、快適な生活を送るためのおすすめグッズについて紹介してきました。

 老人ホームへの入居は、慣れ親しんだ環境から別の環境へと変わるため、高齢者にとって心身の不調やストレスにつながる原因となります。「せっかくだから新品を」と思ってしまいますが、慣れないため使い勝手が悪く、特に認知症の方にとっては自分のものだという認識ができず混乱してしまうことも少なくありません。

自宅で普段使っていたものや愛着のあるグッズなどを中心に足りないものを用意することで、これまでの生活や家族の存在を感じながら、安心して過ごすことができます。施設によって持ち込みグッズのルールが異なるため、老人ホームのスタッフと相談しながら、安全かつ快適に過ごせるグッズを用意しましょう。